二十、 結果と原因

膝が悪いと言っている人は多い
以前は分からなかったので、膝を出させて適当に治療していたが効果はあまりなかった
漢方薬も服用させたりもしたが、芳しい効果はなかった
ある時、患者を診てた時に腰の背骨を触診してある事に気が付いた
右膝が悪い人の背骨は右に傾斜している場合が多い
長年の身体の癖が捩れとなり、歪みになったと考えて、
治療してみると立ち所に効果が顕れた出した
右膝が悪ければ、膝に原因があって、
結果はレントゲン等で半月板の損傷があると言って、そこを治療する
「灯台もと暗し」として一生懸命、原因を捜そうとする。
見つかるのは結果である破片ばかりである
人間は毎日行動している。もし悪くなるのであったなら、
何故片一方の膝だけが悪くなるのだろうか?
結果の傍に原因があると思っているから、何とかして捜し出そうとする
捜し出して、治療すれば事足りる
良くならないから患者は満足していない
手術を奨めても、どうせ、しないのだから、
こんなもんだと医療は投了してしまう
結果を見過ぎると原因が傍にあると勘違いをしてしまう
子育てにしても、今の社会の病も原因を近くに求めがちだが、
実はもっと昔にあるのではなかろうか?
林房雄氏の[大東亜戦争肯定論]によれば氏は百年以上前、
ベリー来航以前に日本が太平洋戦争へに向かう萌芽があったと仮説を述べられている
氏の膨大な知識と見識に裏付けされた論説は見事であった
近来の論説に違和感を覚えていたのは、私だけではあるまい
私の卑近な治療を氏の論説に近寄せたのは失礼に当たるが、
これだけは言っておきたい
「結果の傍には原因はない」