十五、 ムラリラリ



インドネシアのバリ島にバロンダンスと呼ばれる舞踏劇がある
クライマックスは善の象徴である聖獣バロンと悪の象徴である
魔女ランダの壮絶な戦いである
しかし、その果てに勝敗の決着はない
善と悪の戦いは永遠に終わらないということで幕切れとなる
光が闇を照らし出すとすれば、闇は光を際立たせる
そして、光の中にも闇があり、闇の中にも光がある
ダンスを終えた舞踏家が「プラスとマイナスがあるから火花が散る。
渇きがあるから潤いがある。
ネ、そうだろう!
全てのものは、在るものとして在り、
その間を行ったり来たりしながら皆、生きているんだよ」と言っていた
ものごとの在りの侭を受け入れ、
大切にするバリ島の人々の暮らしの大きさに較べると、
日本人の生き方は一方向に傾き過ぎているのではないだろうか?
[ムラリラリ]という言葉は
゛行ったり来たり、ブラブラする゛
そんな意味を持ったバリ語らしい