五、  モノ作り







民芸の柳宗悦と同時代を過ごした、河合寛次郎の展示館が京都にあり、昔訪れた。
この国の美は日常であり、とりたてて美を意識をして来なかった。


浮世絵も当たり前にデェフォルメ技法を使っていた。

西洋人は自分達が生み出した技法だと思っていたが、
東洋の果ての国に日常的に使われていたので驚いた。

千利休も秀吉に絢爛の世界を見せられたからこそ、日常の美に目を向けて行った。
驚嘆すべきは利休でも柳でもなく、それらを創り続けて来た匠人が居たという事。
利休は日常に美が有ると見い出し、生かした。(それはそれで素晴らしい)

匠人のモノ作りの哲学は「生かす」に尽きる。


法隆寺の宮大工だった西岡常一棟梁が木を買う時は、山全体の木を買って、
東の木は東に、西の木は西に使った。(先人達はそうして来たと言う)
南の木を北に、北の木を南に使えば建造物が歪み長持ちしない。
「人も木も生かせば生きる」
生かすことにて生かされて生きる

合掌